クラウド移行 導入事例
オッペン化粧品株式会社 様
社内システムをOracle Cloudへ全面移行
移行コストを抑え、運用負荷の大幅軽減と安定稼働が実現
課題
- 社内システムを担う仮想サーバ環境の保守終了が迫る
- 保守・運用管理コスト削減や保守期限による入替サイクルから脱却したい
- 今後のサーバの追加、拡張などに容易に対応できるようにしたい
効果
- 仮想サーバをオンプレミスからOracle Cloudへと全面的な移行を実施
- 運用負荷の大幅な軽減とともに安定稼働が実現し、コストも削減できた
- クラウドへの移行で、必要時に必要分だけシステムの追加、拡張ができる
ハードウェアの保守切れを機にクラウド環境への移行を検討
オッペン化粧品は、化粧品の製造販売を一貫して手掛けており、自社工場の優れた環境、開発から流通までを担う自社一貫システム、匠の技という3つのシナジーによる高い品質を創り出しています。
その同社では、保有する社内向け仮想サーバのハードウェア保守が2020年12月に終了を迎えようとしていました。認証やリソース管理を担うAD(Active Directory)サーバ、会計サーバ、ファイルサーバ、自社システムの開発サーバなど7システム/11サーバ対象とする、全面的な社内システムのリプレースについて検討することになりました。
「本格的な検討を開始したのは2020年春のことです。当時は、データセンタ(DC)に設置している仮想サーバ上で、各サーバを稼動させていました。しかし、オンプレミス環境でのシステム運用にはかなりの負荷がありました。そこで、次期システムについては、可能なサーバについてはできるだけ物理環境には持たないクラウド環境への移行を視野に入れていました」(システム担当者様)
と振り返ります。それほど頻繁にトラブルが発生していたわけではないものの、サーバのトラブルは業務継続にも直結することもあるため、迅速な対応が求められます。
「トラブル対応は業務に支障をきたさないよう、夜間にすることもありました。また、DXの推進に向けた取り組みなど、ITシステムに求められる要求が増す中で、保守・運用管理コストを削減し、今回のようなハード保守期限による入替サイクルに追われる状態からの脱却を目指していました」(システム担当者様)
コストメリットに加えて、提案力、検証、支援作業を評価
同社では、2020年5月にエム・イー・シーを含めた4社に提案を求めました。各社の提案は、オンプレミス、クラウド、ハイブリッド型と異なる構成の提案がありました。オンプレミスの提案は他社と比べて2倍近くと、かなりのコスト高であったため脱落し、他社のクラウドによる提案との比較になりました。
「他社のクラウド提案は、AWSとMicrosoft Azureを使用するもので、それに対しOracle Cloudは知名度こそ低かったものの、コストメリットの大きさに加え、Oracle Cloud移行におけるエム・イー・シーの実績を評価しました」(システム担当者様)
当初、同社では、ファイルサーバと、メインのADサーバについては、現状と同じDCにおいて物理環境で構築することを想定していました。エム・イー・シーでも、初回の提案書提出ではその意向に沿ったハイブリッド型の提案をおこないましたが、7月にライセンスコストをさらに削減すべく、全クラウド化の提案を提出しました。
「正直に言えば、全面的なクラウドへの移行には不安もありました。しかし、詳細な説明を受け、クラウド化を不安視していたセキュリティツールの事前検証をしっかり実施してくれるなどの対応に安心できたことから、採用を決定しました」(システム担当者様)
同年8月より、社内システムを全面的にOracle Cloudに移行するプロジェクトがスタートしました。
「ADサーバとファイルサーバの移行が最も大変でしたが、エム・イー・シーからの移行提案やアドバイスを元に円滑に切替することができました。結果、コロナ禍真っ最中のシステム移行でしたが、毎週定例会をオンラインで実施し、密にコミュニケーションしたことで、対面でのやり取りと同様に問題なく進行できました」(システム担当者様)
安定運用で運用負荷が大幅軽減、TCOの観点からコストメリットも大
最終的に、2021年3月に社内システムの全面的なOracle Cloud移行プロジェクトが完了し、DCに設置していたオンプレ機器も解体。無事に保守フェーズに移行しました。
「エム・イー・シーとのお付き合いは今回が初でしたが、分かりやすくとても丁寧な対応で、当社の環境を的確に把握した上で、プロジェクトを進めてくれました。オラクル本体との密な連携など、万全なサポート体制を高く評価しています。以前より、オラクルDBを使用していたことも親和性の面でメリットがあり、コスト低減にも貢献しています」(システム担当者様)
Oracle Cloudへと移行による一番の効果は、システムの安定運用だといいます。
「運用負荷の軽減では大きな成果が出ています。まず、安定稼働により保守対応に掛かる時間と手間がほぼゼロになりました。特に、従来のように夜間対応の必要がなくなったことは大きいですね。パフォーマンスも十分で、ユーザーからのクレームは一切ありません」(システム担当者様)
5年サイクルで実施していたハードウェアの入れ替えを考慮する必要もなく、パッチ当てなども含めて、余計な時間と手間がとられることもありません。
「TCOという観点で見ると、他社の提案の半分くらいに収まると思いますし、さらに、オンプレミスの提案と比較すると効果はより大きいと思います」(システム担当者様)
システムに大きな柔軟性、他サーバもOracle Cloudへ移行
今後のシステム展開については、柔軟性を手に入れたことが大きいようです。
「Oracle Cloudへの全面的な移行で、今後のサーバの追加、拡張などを考えた時、容易に対応できるようになりました。オンプレミス環境であれば、サイジングを含めて、事前に時間を掛けて綿密に検討しなければならないことと比べると、必要な時に必要な分だけ即座にリソースを追加できることは、段違いに大きな効果です。
今後、更新を迎える他システムもOracle Cloudへと移行する予定です」(システム担当者様)