クラウド移行 導入事例
みさき投資株式会社 様
ITインフラの一新でパフォーマンスが大幅に向上、場所を選ばず働ける環境も実現
課題
- ITインフラの経年劣化で性能が低下
- テレワークなど、社外からのアクセスに制限がある
- 災害時等のバックアップ体制において、円滑な業務継続に問題
効果
- オンプレミスの機器をOracle Cloud上で一新
- クラウド化により、場所に依存せず働ける環境を整備
- 東京・大阪間でのバックアップ環境を整備し、タイムラグの無い業務継続が可能に
ITインフラの経年劣化で性能が低下コロナ禍のテレワーク対応で業務にも影響
2013年に設立したみさき投資は、「企業益」を以て「投資家益」を実現し、両者を以て「社会益」の増大に貢献することを企業理念にしています。同社では以前、業務システムやファイルサーバなどをオンプレミスの環境で運用していました。しかし、ネットワークが入居しているビルの共有回線を使用していたこともあり、帯域制限を受けることがあり、サーバも導入から5年ほどが経過し、性能面で業務に十分な対応ができなくなりつつあったといいます。
「また、金融業としてBCP強化を図っていく上で、社外からアクセスできる環境の整備を検討していた中で、発生したのがコロナ禍でした。テレワークへの移行を余儀なくされたことで、業務への影響が噴出。朝と夕のアクセスが集中する時間帯は、アクセス制限したことで、お客様からの問い合わせに迅速な対応ができないなど、サービスや生産性の低下といった深刻な問題を抱えていました。」
また、当時、契約していたベンダーのデータセンターで実施していたデータのバックアップは、データリストアに時間を要するなど、万一の際に業務を滞りなく継続するという観点からは、改善が必要でした。
「そこで、ITインフラを一新して性能向上を図ること。そして、オンプレミス環境からの脱却を通じて、場所を選ばず働ける環境の整備と、災害時等のバックアップ体制の強化を目指すプロジェクトを立ち上げました」
構築時だけでなく、運用時もしっかり併走してくれる
信頼できるパートナーを選択
2020年6月にスタートしたプロジェクトでは、BCP対策、運用面の負荷軽減という観点から、クラウド移行を前提に数社について検討し、総合的に判断しました。
「当初は、社内がWindows環境のため、マイクロソフトのAzureの利用を考えました。しかし、思った以上にコスト高であったことから、別の選択肢を検討して情報収集する中で、セミナーに参加してOracle Cloudを知りました。Azureとのコスト比較では、導入費用も含めた5年間での試算をすると、トータルコストはAzureがOracle Cloudの約1.4倍でした」
また、導入して終わりではなく、その後の運用フェーズでしっかりとしたサポートが受けられることもセットで検討する中で、8月にオラクル側から紹介されたのがエム・イー・シーでした。
「面談を重ねる中で、システム構築時だけでなく、その後の運用もしっかり併走してくれる信頼できる相手だと確信を持てたことから、
9月にITインフラ更新のパートナーに選びました。これまでに知っている他ベンダーの場合、営業とSEが別々で、必ずしも十分な連携が取れない、発言に齟齬があるというケースが少なくありません。
その点、エム・イー・シーはSE自身が初めから対応してくれて、疑問点などもその場で回答してくれるなど、スピード感も申し分ありませんでした」
場所を選ばない働く環境を整備、業務効率や生産性向上にも貢献
同社では、まず、快適なテレワーク環境を整えるため、10月にVPNの増強から手掛け、その後、基幹系サーバの移行に向けて11月に内部でテスト環境を構築。12月より旧システムを並行稼働させながら3カ月かけて移行を進めました。
「5月に以前のベンダーとの契約が切れることから、それまでの完全な移行が必須でした。非常に限られたスケジュールの中でも、
迅速かつ的確に作業を進めてもらいました」
こうしてOracle Cloud上で構築した新しいITインフラは、スケジュール通りに移行を実現しました。
「システムはオンプレミスからクラウドへと完全に移行。機器の性能が大幅に向上し、社内・社外問わず、場所を選ばない働く環境を整えることができました。これは、コロナ禍において大変有益です。現在も、原則的にテレワークを継続していますが、
快適なアクセス環境が整備され、以前のようにアクセス時間に制限を設けるようなことは一切なく、業務や顧客へのサービスに影響することもありません。結果的に、業務効率や生産性向上にも貢献していると思います」
また、BCP環境の強化についても、東京と大阪という2つのオラクルのリージョンをつないだクラウド上でのバックアップ環境を整備。
万一の際も、リモート間でシステムを切り替えて、ほぼタイムラグを生じずに業務継続ができる安心・安全な環境が実現しました。
11月には、エム・イー・シーに依頼して東京リージョンのサーバがダウンしたという想定で、実際にリストア作業も実施しています。また、システムの脆弱性診断を実施した際も、エム・イー・シーでは業者選定やポイントをアドバイスしています。
レポートを今後のIT投資計画にも役立てる
今回のITインフラの一新で、基幹システムを担っていたオンプレミスのサーバがクラウド化したことで、ニーズに対応した拡張が自由に行えるようになり、今後の業務拡大にも柔軟に対応できるようになりました。
「3カ月に1度、エム・イー・シーからシステムの運用レポートをもらっています。レポートによってサーバの使用率などシステム状況が可視化されたとで、今後のIT投資計画にも役立てていきたいと考えています」